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2010年11月13日

初めての逢瀬(9)− 口淫

 ベッドを離れている短い間に、あなたはシーツを掻き寄せ、その下に裸身を隠していた。首から上だけを出したその表情はやや硬く、逢瀬のはじめに戻ったような印象だ。

 布の端をめくって体を滑り込ませると、あなたは恥じらいを含んだ笑顔で迎えてくれた。ぼくの息の荒さは、容易には収まらない。
「あなたの体、とても熱い。汗もこんなに……」
 大人の女性としては小さめの手が、背中を優しく撫でてくれる。

 こちらから肌を寄せ、あなたの体を抱きしめた。柔らかく熟した下腹が、硬く反り返ったペニスを圧迫してくる。ふたりしてシーツにもぐり込み、こうして隙間なく触れ合っていると、幼馴染の女の子と押入れの中に隠れた昔を思い出す。

 近所に住む、一つ年下の可愛い子。小学校の低学年の頃、あやとりやお手玉をして遊んだ。でも、お医者さんごっこはしていない。他愛ない悪戯をして、大人たちに見つからないように隠れただけ。ふたりとも「いい子」で、しちゃいけない事はわきまえていたから。

 それでも、二の腕の肌が触れ合うほど近くで息をひそめている時、ぼくのペニスはズボンの中でいつも勃起していた。密閉された闇に香るその子の匂いが、幼い性欲を刺激したのだろうか。それとも、単にぼくが早熟だっただけなのか。

 あなたとの逢瀬も、いわば「禁じられた遊び」だ。あの頃は子どもだから許されず、今は分別ある大人だから許されない。わかってる。なのに、止まれない。守るべき秘密も、背負う罪も格段に大きいと知った上で、ぼくはこの場にいる。決して後悔などしない。

 そう覚悟している一方で、結ばれることを切に求めたのは実はぼくだけで、あなたは想いを受け止めたに過ぎないのではないのか、その不安も心の底に巣食っている。微かなその怯えから、ぼくは繰り返しあなたを抱きしめ、口づけせずにおれない。

「ありがとう」
重ねた唇がゆっくりと離れた時、あなたはそう囁いた。
「貴方に出会ってから、私はこの日をずっと待っていた……」
 しっとりと落ち着いた、大人の女性のコントラルト。その声は、ぼくの胸元から響いてくる。

 薄暗がりの中で、ぼくの乳首に這い寄ってくるあなたの舌。
「あっ……そこは苦手……かも。くすぐったがりだから」
笑いの発作を堪えつつ、身をよじった。
「あは、そうなんだ」
微笑んだあなたはシーツを頭からかぶり、腹の辺りから下に向かってゆっくりと体をずらせてゆく。

 あなたの方から、ぼくを求めてくれている。その言葉と愛撫が不安を溶かし、誇らしさが胸に満ちる。シーツの中で、唇が肉棒に触れた。既に常ならぬほど硬くなっている怒張が、更に反り返る。温かい舌が裏筋から亀頭全体を舐め、おもむろに口に含んだのがわかった。

 照明はどこで調節するのだろう。枕元に手を伸ばし、コンパネのありかを探る。あなたの献身的な尺八を、煌々とした灯りの下で見たい。だけど、初めてのセックスでそんなことをしたら、きっと変態だと思われる。ぼくは、その衝動を抑えつけた。

 股間では、温かい唇と舌が肉竿を愛撫してくれている。シーツを掴んだぼくは、それを引き剥がそうとする。ふくらはぎだけ見えていた足の、太ももがあらわになる。そして、うっとりする程まろやかな尻も。自分自身を焦らせるように、殊更にゆっくり剥いでゆく。

 あらわになった美しい背中を、艶やかな黒髪が彩っている。開き気味に投げ出した二本の脚の間に顔を埋め、腹ばいになったあなたが一心にフェラチオをしてくれている。今日の逢瀬が決まってから、ぼくがずっと夢見てきた光景だ。

 膣と違って、口には歯がある。愛したくなければ、歯を閉じればいいだけのこと。あなたが自分の意思で男根を口に含み、愛してくれることが嬉しい。熱いため息とともに舌が茎の側面を這い、花びらのような唇が鈴口にそっと重ねられる。

 ぼくは上半身を起こし、額に垂れかかる前髪を手で掬い取った。まぶたを閉じたあなた、その唇が肉竿を包み込んでゆくのを見守る。中ほどまで含んだ時、眉根が苦しげにたわんだ。いったん亀頭まで吐き出し、息継ぎをしてまた真ん中辺りまで呑みこむ。

 ディープスロートに慣れていないのが、一目瞭然のフェラチオだ。歯が時々、茎の側面に当たる。舌の使い方も、恋を知り染めた少女のようにぎこちない。旦那様をよく口で逝かせると言ってはいたが、ほとんど性技らしい性技を仕込まれていないように見える。

「見ないで。恥ずかしい……」
 そう呟き、あなたはまた懸命に咥え込もうとする。それが排泄器官であっても、好きな人のものなら汚くない。あなたのその想いが、ひしひしと伝わってくる。その様子が一途な心と無垢の体を表しているようで、肩を抱いて胸に引き寄せた。

 男としてのぼくを、あなたは必死で受け入れようとしてくれている。愛おしくてたまらず、朱唇を自分の唇でふさぐ。旦那様の怒張をこれまで幾度となく口唇愛撫し、時には精の飛沫を喉奥で受け止めてきたろうに、その唇は少しも穢れてはいない。

「苦しいようなら、突き出した舌で舐めてくれていいのに」
 相手のすべてを呑み込んでしまおうとするかのような、長く情熱的な口づけの後で、ぼくはそう囁く。あなたは小さくうなずき、正座から上半身を倒して再び股間に唇を寄せる。

 前髪を持ち上げ、額を露出させる。熱を宿した舌が、そそり立つ肉竿にぴったりと押し付けられている。
「その感じで、全体をまんべんなく舐めてみて」
 肉棒をねぶり回しながら、あなたの瞳はぼくを上目づかいに見つめ続ける。何と妖しく、男の征服感を刺激する視線だろう。

「こう……ですか?」
「ええ、気持ちいいです。そしたら、笠のように張り出した部分、そのすぐ下を舐めることができますか?」
 経験したことのない興奮に、ぼくの声も上ずっている。

 突き出された舌先が、ていねいにカリの縁を舐め回す。あなたは従順に、こちらの指示した通りの愛撫を返してくる。
「……こう?」
「うん、そう。そのままぐるっと、縁の下をなぞるように一周して。ゆっくりとね」

 女を自分色に染めてゆくとは、こういうのを言うのだろうか。
「すごく上手だ。この縫い目のような所に舌の腹を押しつけて、また縁を一周してを繰り返してごらん。そう、唾液をたっぷりとつけて」
「はい……」

 舌使い以上に、素直ないらえが心地よい。
「ありがとう。次は先っぽだけ包み込んで、舌でレロレロして……そうだ。その動きのまま、もう少し深くまで。うん、その調子」
 汗の浮いた富士額もあらわに、指示通りの口淫にふけるあなた。

「いいよ。それを繰り返しながら、お尻をこっちに向けられる?」
 シックスナインをするつもりだと、わかったのだろう。陰部を至近距離で見られながらされる愛撫を恥らってか、肉棒で膨らんだ頬を染めて、あなたは小さくいやいやをする。

「だって、あなたのも舐めてあげたいし。いいから、早くなさい」
 強めの言葉で促しつつ、尻をぼくの頭の側に引き寄せた。ぴったりと揃えられていた太ももを割って、片方のひざで体を跨がせる。
「続けてください。あぁ、本当に気持ちいいよ」


続きをお楽しみに……

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posted by 紫紺@官能小説 愛玩熟女 at 11:00 | 初めての逢瀬
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