星飾り左 星飾り中 星飾り右

2010年11月06日

初めての逢瀬(8)− 絶頂

 二度の絶頂。いや、つながる前にクンニでイってくれたことを入れると、あなたは既に四度も達してくれている。再び腰を引き、蜜壷の入り口から少し入った付近を肉棒の先で探りながら、ぼくは自分の手でそうできた喜びをかみ締めた。
 
 あなたと違って、妻は中逝きができない女だ。求められて抱くのが、年に数回程度。だから、完全なセックスレスという訳ではない。その時には、まず指でいじったクリトリスを唇で覆うように吸いつき、舌でたっぷりと舐める。
 
 その愛撫を延々と繰り返して頂上近くまで追い上げておき、気をやる直前にインサートする。しかも、挿入後も指でクリを揉み潰してやらないと失速してしまう。クリトリス性感しか開発されていないのだ。その上、続けて二度はイケない。
 
 ぼくは、妻に対して自分に出来ることはすべてした。気が乗らないと言われれば、無理強いはせず、本人の意見を聞きながら、感じてくれるようにと努力した。
 
 しかし、結婚してからそれなりの年月が経ち、あれこれ工夫しながらセックスをし続けても、ぼくは彼女に独身時代に付き合った恋人以上の悦びを与えることはできなかった。
 
 自分はセックスが下手なんだ。ずっと、そう感じていた。それは虫歯の疼きのように、心の底に劣等感として存在し続けた。だが、それは思い込みに過ぎなかった。自分の手で舌で、そして男根で、あなたはオーガズムを感じてくれている。それも、一度ではなく何度も。
 
 あなたをもっと悦ばせ、もっともっと感じさせたい。そうすることが、ぼくが男として認められているという自信につながる。昂ぶる心臓の鼓動に、喉の乾きにも似た強い渇望を感じながら、股間の屹立をあなたの肉洞に抜き挿しする。
 
「どう? しっかり感じてくれてますか?」
 浅瀬と奥を交互に掻き回しながら、ぼくは遠慮がちに訊く。
「ぁん……はい……ぅあっ」
 あなたはあえぎ声の合間に、うなずきながら答えてくれる。
 
 部屋に入ってすぐ、エアコンの調節をしないままにキスをし、愛し合い始めた。初夏のこの時期、静かに話でもしていれば適温だろうが、何せ激しい運動の最中だ。頬からあごへと伝い落ちた汗が、あなたの胸に滴り始めている。
 
 二度のアクメを経て、あなたの肉壷がぼくの男根に馴染んで来た感覚がある。あれほどぴったりと閉ざされていた媚肉の合わせ目は、ぼくを受け入れるために、今やばっくりと口を開けている。一糸まとわぬ姿になって、つながり合うことの幸せ。
 
 もはや、緩急に規則性を持たせる必要はない。そう感じたぼくは、恥骨同士がぶつかるほど肉棒を突き入れてから、奥の奥でグリグリとこね回す動きへとシフトした。
「ぁあん、そんなにされたら……ぁうっ!」
 
 ついさっき極めた悦びの頂。そこから少しだけ下っただけのあなたを、ぼくは更なる高みへと導こうとする。
「また、声が大きくなってきた。ホントに可愛いね」
 瞳をまっすぐに見つめながら、感じたままを口にする。
 
 肉棒で奥を掻き回されるたびに、善がり声に切なさが増す。
「また、イクんだね……」
 口を半開きにして、掠れ声で「はい」と囁くあなた。
 
「いい? その時は、はっきりイクって言ってくれたら嬉しいな」
 肉ひだの隅々まで、カリ首で擦り取るイメージで腰を動かす。
「あっ、あん……でも……ああっ……そ、そんなの、恥ずかしい」
 
 円運動から往復運動へ。変化に応えて、あなたの腰が妖しく蠢く。
「だって、言ってくれたら、もっと高くまで連れて行ける」
 眉毛の中を伝い落ちた汗が、目に沁みる。それを手で拭い、微笑みかけるぼく。だが、あなたの目は焦点が定まっていない。
 
「ほら、もうすぐだ。あなたなら、ちゃんと言える筈だ」
 頭を両手で抱きすくめるようにしながら、肉杭を打ち付ける。
「はあぁ……また……あっ、あぐぅっ!」
 下肢を浮かせ気味にして、あなたはより深く受け入れようとする。
 
「気持ちいいんだね? だったら、イク時はイクって言いなさい」
 汗が滴り落ちる。あなたのおとがいが、大きくのけ反る。
「ああっ! いっ、いやぁ……あっ! あうっ!!」
 またしても発作が始まった。あなたの体は硬直し、濡れそぼった蜜壷が肉棒を締めつけてくる。
 
 快感の嵐に身を晒す姿の、なんと妖艶なことだろう。だが、あなたはイクとは言えなかった。独りよがりのセックスをする旦那は、女が感じすぎることを嫌悪していると聞いた。それに、イクこと自体が滅多にないため、普段の夜の営みでは口にしない言葉だろう。
 
 その辺りの事情を聞いていただけに、余計にぼくはその言葉を切望する。無理強いするわけにはいかないが、達したという事実を、ぜひともあなた自身の口で言わせたい。そうすれば、ぼくの征服欲はより煽られ、剛直はより硬さを増すだろう。
 
 それにしても、この部屋は暑すぎる。動きを止めれば、余計に汗が噴いて仕方がない。ぼくは上半身を起こし、体を後ろに引こうとした。
「あっ……」
 荒い息をしながら、放心したように仰向けに横たわっていたその喉から、小さなあえぎが漏れた。
 
 あなたの手がぼくのひじを掴んで、すぐに離れた。
「ん? どうかした?」
「いいえ、何でも……ないわ」
 その声を背に聞きながら、ぼくは空調のコンパネを触りに立った。
 
 体を離したくない、あなたはそう思ってくれたのだろう。そして、そういう執着を一瞬でも見せてしまったことを恥じたのだ。ボタンを押して設定温度を大きく引き下げ、風量を最大にしながら、さっきの仕草の意味を、ぼくはそう受け止めた。
 


よろしければ、愛玩熟女 感想掲示板にご感想をください。

posted by 紫紺@官能小説 愛玩熟女 at 06:10 | 初めての逢瀬
星飾り左 星飾り中 星飾り右

QLOOKアクセス解析